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Anna KendrickとJeremy Jordan主演のミュージカル映画!夫婦の出会いから別れを描く「ラストファイブイヤーズ」を見た感想!

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このブログでも度々言及してきましたが、私は生粋のミュージカル好き。ブロードウェイミュージカルの俳優さんも大好きで、作品を日々チェックしています。そんな私が大好きなブロードウェイ俳優、Jeremy Jordanが主演した「ラストファイブイヤーズ」というミュージカル映画は、私のお気に入りのミュージカル映画です。

 

「ラストファイブイヤーズ」は、NYのある夫婦の出会いから別れまでの5年間を描いた物語です。この作品の面白いポイントは、別れから出会いまでを妻のキャッシーの視点で、出会いから別れまでを夫のジェイミーの視点で、物語が描かれていく点にあります。どういうことかというと、冒頭では、ジェイミーに出ていかれて悲しみに暮れるキャッシーの歌唱シーンから始まるのですが、そのシーンのすぐ後に、キャッシーと出会ったばかりで、恋に浮かれるジェイミーの歌唱シーンがやってきます。ある夫婦の物語を描いているのですが、2人がそれぞれ違う時間軸で、1つの物語を振り返っていくというわけです。

 

本作は、NYのオフ・ブロードウェイで人気を博したミュージカルを映画化した作品。またJeremy Jordanの相手役は、ピッチパーフェクトなどで有名なAnna Kendrick(アナ・ケンドリック)ということもあり、当時世界で話題を呼びました。

 

とはいえ、日本では、あまり話題にならず、今現在においても、知名度も少ないのかな…という印象の作品です。しかし、劇中で登場する楽曲の美しさ、主演俳優たちの歌唱力や演技力が最高で、もっと注目されるべき隠れざる名作ミュージカル映画。私も、何度も見ています。

 

そんな「ラストファイブイヤーズ」好きの私が「ラストファイブイヤーズ」の魅力を語ります。

 

【目次】

 

 

作品紹介

 

「ラストファイブイヤーズ」(原題:THE LAST FIVE YEARS)

制作:2014年

時間:94分

音声:英語

字幕:日本語

分類:ミュージカル映画

 

 

 

あらすじ


映画「ラスト5イヤーズ」予告編 #The Last Five Years #movie

作家志望のジェイミーと女優の卵のキャッシー。お互いの夢に向かい切磋琢磨しあいながら、意気投合した2人の交際は順調に思えたが、作家として成功するジェイミーと女優として成長できずにいるキャッシーの間に、溝が生じ始めていた。キャッシーとジェイミーの5年間を、それぞれの視点から振り返っていく。

 

 

感想

 

Jeremy Jordanの歌声にうっとりしちゃう

 

ミュージカル映画ということあって、劇中では、主演の2人がひたすら歌っているのですが、特にJeremy Jordanの歌声が素晴らしい。

 

Jeremy Jordanというと、ブロードウェイ好きならお馴染みの売れっ子俳優さん。「Newsies」でJack役、「Bonnie&Clyde」でClyde役などをオリジナルキャストとして演じています。Jeremy Jordanは、その歌唱力に、定評があり、「ラストファイブイヤーズ」の中でも、その実力を遺憾なく発揮しています。

 

日本の知名度でいうと、どうしてもAnna Kendrickに負けてしまうのですが、この映画は、Jeremy Jordanの歌声を世界に知らしめるために作られたミュージカル映画なんだと解釈しています。Anna Kendrickも上手いのは、もちろんのことですが、Anna Kendrickは、ピッチパーフェクトの方が、役的にあっているかな~なんて思ったり思わなかったり…。

 

プロポーズシーンで使われる「The Next Ten Minutes」という曲は、Jeremy Jordan の魅力がギュッと詰まった最強ソングです。Jeremy Jordanの強く男らしく、時に、甘く切ない歌声に酔いしれてください~!

 

Jeremy Jordanに関する小ネタ集

「ラストファイブイヤーズ」にちょこちょこ登場する受付役の女優さんですが、実は、Jeremy Jordanのリアル・ワイフのAshley Spencer!Ashley Spencerもブロードウェイの舞台に立ったことがある女優さんです。2人の間には、2019年に娘さんが誕生しており、世界中のファンが歓喜しました!

 

 

すれ違い続けた夫婦の物語を斬新に描く

 

正直、キャッシーとジェイミーのストーリーは、ありがちなとある夫婦の離婚話だと思う。でも、ただの普通の物語にならないのは、この物語の描き方が影響しています。キャッシーの視点で、2人の別れから出会いを思い出す軸と、ジェイミーの視点で2人の出会いから別れまでを思い出す軸の2つの軸で、2人の物語が語られる。つまり、異なる時間軸と異なる語り口から、同時進行する形で、1つの物語が語られるという、斬新な方法で物語が描かれる。この物語の構造がわかっていないまま本作を見ると、自分が今どの時間軸を見ているのか、全く分からなくなるので、気をつけてほしい。(初めて本作を見たときは、迷子になりました。)

 

2人がそれぞれ違う時間軸から物語を回想するので、基本的に2人の軸は、交わることはありません。しかし、唯一2人の時間軸が交わるシーンがあって、それは、プロポーズシーン。出会いのシーンは、ラブラブだった2人に見えたけど、実際のところ、出会いから別れまでずっとどこかですれ違い続けていた2人。唯一、軸が重なったのは、プロポーズの時のみ…ってことだったのかな…と思うと、非常に切ない描き方です。

 

 

劇中歌が美しい!トリッキーに引用された劇中歌に注目!

 

「ラストファイブイヤーズ」の何がいいかって、やっぱり劇中歌が良いというところに行きつくと思う。どの曲も美しく、儚い。でも、その中に強さもある。正直、全部の曲がお気に入りです。ただ美しいのではなく、物語に合わせて、曲をアレンジさせ、何度も登場させているところが素晴らしいと思います。劇中のいたるところで、たくさんのトリックが仕組まれているため、音楽にも注目して聞いてほしいです。

 

例えば、冒頭のジェイミーが家を去ってしまったことを知るキャッシーが涙ながらに歌う「Still Hurting」。この曲の一部パートは、キャッシーとの出会ったばかりのころに、作家として注目を浴び始めて舞い上がるジェイミーが歌う「Moving Too Fast」という曲の中でもアレンジされて登場しています。「Moving Too Fast」は、明るく楽しい曲で、「Still Hurting」とは、非常に対照的な曲です。このように、キャッシーとジェイミーの対照的なシーンで、曲をリメイクして度々登場させるということは、この作品の中でよく見られる手法です。

 

例えば、例のプロポーズシーン。ここは、2人の時間軸が重なっているため、プロポーズシーンが続きます。まずは、ジェイミー目線のプロポーズシーンがありその流れで、キャッシー目線のプロポーズシーンにつながります。実は、ジェイミーからキャッシー目線のシーンのつなぎ目で使用されている曲は、ジェイミーが「ラストファイブイヤーズ」のラストシーンで歌う「I Could Never Rescue You」という曲。タイトルからも察せられるかもしれませんが、この歌詞、とてもじゃないけど、プロポーズシーンのつなぎ目で使える曲ではないのです…!軸が交わっていたように見えたプロポーズシーンですら、「I Could Never Rescue You」で引き継ぐなんて…。実は、プロポーズシーンの時点でも、すれ違っていたのかしらこの2人…と思ってしまうほどの演出です。

 

それに、「I Could Never Rescue You」は、冒頭や最後にも使用されていて、2人の軸から物語を描いているとばかり思っていたけど、実はジェイミー主体で物語は進んでいたのかな~なんて思ったり、思わなかったり…。もしそうだったら、「I Could Never Rescue You」って一体ジェイミー何様やねん…と女性立場で見ると、腑に落ちないけど、この夫婦の関係性を表す良い曲名だと思う。観客に考える余白もたくさん残しています。

 

こんな感じで、至る所で曲が引用されており、一見幸せそうに進むシーンでも2人の関係は破綻に向かっていることを観客に訴え、2人の関係を考えさせるような演出になっているなと思います。ただ歌っているだけが、ミュージカル映画じゃないんだよっていうのをヒシヒシと感じる演出にあっぱれな作品です。

 

 

まとめ

 

美しい音楽に彩られながら、2人の恋愛を切なく描いた「ラストファイブイヤーズ」。個人的には、9割程度はジェイミーが悪かったとは思いますが、単純にどちらが悪かったから、関係が破綻したとも言い切れないのが、人間関係の難しいところなのかなということを感じた作品です。見終えた後は、劇中歌を何か口ずさんでしまうぐらい素晴らしい楽曲に溢れたミュージカル映画なので、是非皆様もご覧ください。

 

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