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頑固なおじいさんと悩みを抱えた孫の心の交流を描いたフィンランド映画「頑固じいさんとしあわせな時間」を見た感想!

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今回もEUフィルムデーズ2020オンラインより視聴した作品を紹介します!

過去に視聴した作品↓↓ 

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今回は、何本かまとめて作品を購入するとお得に作品が視聴できるプログラムパックを購入しました。パックは6種類あり、1パック500円で販売されています。1パック3種類の作品が視聴可能です(4種類のパックも一部あり。)

私は、Cパックを購入しました!

Cパックの作品テーマは、「家族―悲喜こもごもの物語」。家族にまつわる映画が3本セレクトされています。

 

そんなCパックより今回紹介するのは、フィンランドで大ヒットした映画「頑固じいさんとしあわせな時間」です!絶対良いとは思っていたけど、期待以上に素晴らしい作品でした!

「頑固じいさんとしあわせな時間」の主人公は、長年連れ添った妻に先立たれ、終活を進めている頑固者のおじいさん。

あれ???この流れ、どこかで聞いたことあるような…。

北欧映画好きなら、ぴんと来ると思いますが、妻に先立たれ、1人この世に残された頑固者のおじいさんが自ら命を絶とうと考える…というストーリー展開は、北欧映画ではよく取り扱われる内容ですね。ノルウェー映画「ハロルドが笑うその日まで」やスウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」といった作品もそうです。

 

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こういった映画冒頭の主人公たちは似たような境遇に立たされるわけですが、その後のストーリー展開がそれぞれ異なるため、見ていて飽きません。頑固者のおじいさんと周囲の人々との心の交流がお話の軸になるのは、お決まりのストーリー展開ではありますが、毎回ほっとする内容が満載で、特に「頑固じいさんとしあわせな時間」のストーリーは、他の作品と異なった魅力がつまっていました。頑固者のおじいさんたちとはいえ、意外にクスっと笑えるような可愛らしい主人公が多いので、北欧の頑固者のおじいさん系のハートウォーミングな映画がお好きな方も多いのではないかなと思います。

 

フィンランドで大ヒットした「頑固じいさん系」映画!必見です!

 

【目次】

 

 

作品紹介

 

「頑固じいさんとしあわせな時間」(原題:Ilosia aikoja, Mielensäpahoittaja)

制作:2018年

時間:115分

音声:フィンランド語

字幕:日本語

分類:コメディー映画

原作:トゥオマス・キュロ著「Ilosia aikoja, Mielensäpahoittaja」

 

 

 

あらすじ


映画『頑固じいさんとしあわせな時間』予告編

長年連れ添った妻に先立たれ、自分の終活を進める頑固者のおじいさん。死ぬ準備が整ったある日、田舎町の自分の家にやってきたのは、17歳の孫娘、ソフィア。両親には打ち明けられない悩みを抱えたソフィアが求めたのは、おじいさんの温かさだった。孫娘との生活を通じて、頑固なおじいさんの心境も変化していく…。

 

 

登場人物

 

登場人物を紹介します!

頑固なおじいさん

長年連れ添った妻に先立たれ、自らも命を絶つ準備をするおじいさん。ジャガイモ畑を耕し、ジャガイモを主食として生活する。高齢になり、免許を返納したが、未だに愛車を乗り回す。

 

ソフィア

17歳の高校生。アメリカの名門大学への入学が決まっている。両親の期待を受ける優等生だが、誰にも言えない悩みを抱えていた。

 

ペッカ

おじいさんの息子で長男。ソフィアの父。フィンランドが嫌いで、海外に出た。何かとフィンランドの悪口ばかり言っている。娘の大学やキャリアについて気をまわしすぎるところがある。

 

ちなみに、ソフィアのお母さん役の女優さんって、フィンランド映画の「オンネリとアンネリ」シリーズにも出ていましたね。「オンネリとアンネリ」シリーズでは、派手でテンション高めの役だったので、印象が全く違って、驚きました。

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感想

 

頑固者といえども、ただ頑固なだけではない愛おしいおじいさん

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頑固なおじいさんというと、非常にやっかいなイメージがある。(言葉が悪いかもしれないが)場合によっては、老害というような言葉がピッタリくることもあるだろう。しかし、北欧映画で登場する頑固おじいさんは、視聴者をイラつかせることは全くない。むしろ、愛おしいおじいさんが登場することがほとんど。「頑固じいさんとしあわせな時間」の主人公も、非常に愛おしいキャラクターで、私もファンになった。

 

頑固者のおじいさんなのに、どうしてこれほどスッと受け入れられるのかなと考えたところ、頑固とはいえ、孫とのやり取りの中で、自分の昔の考えや価値観を押し付けようとするようなことはなかったからかなと感じた。

孫との秘密の共同生活内でも、それなりに新しい価値観を吸収している主人公が描かれているし、彼が孫の幸せを一番に思い、行動と発言をしているため、見ていてモヤっとすることは全くなかった。一方、ソフィアの父親のペッカもおじいさんに似て頑固なのだが、ペッカのキャラクターの方が、ずっとイラッとくる感じだった。

 

それに、自身の経験から孫の悩みを一発で当ててしまうし、アドバイスも温かみがあってグッとくるものばかり。クスっと笑えるようなやり取りも頻出するので、主人公が可愛らしく見えるシーンもたくさん登場します!頑固といえども、周りとの人との交流を通じて、自身をアップデートしていくのが、こういった映画の登場人物の特徴かなと思う。豊富な人生経験がキャラクターに深みを出しているそんな作品だった。

 

 

さまざまな人間関係を通じて感じる愛情

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とはいえ、主人公が自身をアップデートすることができる背景には、人生で経験した後悔というものが影響していると感じた。主人公だって、妻や息子たちとの関係性において、後悔している部分がたくさんあったのだと感じる。特に、息子のペッカとは、ギクシャクしたままの関係。自身の行いに対して後悔し、どこかで反省していたからこそ、自身をアップデートし続けることができたのだろうし、突然の孫の訪問にも対応することができたのかな…と思ったりもした。

一見、超頑固なやっかいなおじいさんにも思える主人公だが、決して頑固なだけのおじいさんではなかった。ただ不器用なだけだったのだと思う。孫との交流を通じて、少しずつ心境が変化していく主人公も見所だった。

父と娘、母と娘、父と息子、祖父と孫といったさまざまな関係からたくさんの愛を感じることができる良作だったと感じる。時は戻すことができないからこそ、近くにいる人ほど、大切にしていかないといけないな…と、こういう映画を見るたびに深く感じる。

 

 

フィンランド要素も多々登場!フィンランドへ猛烈に行きたくなるよ!

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フィンランド要素が多々登場する「頑固じいさんとしあわせな時間」!フィンランドのサウナ、スーパーマーケット、森、湖、キノコ狩りなど、見ているだけでフィンランドを感じられる作品となっている。

両親がサウナに入っているシーンも面白かったな。フィンランドでサウナに入ったことがないのだけど、実際も映画のようなことが起きるのかな~と気になりました。

個人的には、スーパーマーケットでの買い物シーンで、ソフィアがオートミルクを買っているのを見て、フィンランドが懐かしくなりました。もちろん、湖に関連するシーンもそうです!フィンランド好きの皆さんだけでなくても、フィンランドに行きたくなること間違いなし!

 

 

まとめ

 

北欧のおじいさん映画は、基本好きだけど、新たに大好きな作品が加わりました。非常にほっこりするし、たくさんの愛に溢れた作品で、是非多くの人に見てほしいな~と思います。6月25日までEUフィルムデーズ2020オンラインにて購入可能なので、皆さんもチェックしてくださいね~!

 

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